そもそも whom って何?
英語学習をしていると、以下の例文のように to whom というフレーズを見聞きすることがあります。
To whom did you give the present? 「あなたは誰にプレゼントをあげたのですか?」
who は人称代名詞のように格変化する珍しい疑問詞です。
whom は who の目的格の形です。
他には所有格の形 whose があります。
表にまとめると以下のようになります。
| 主格 | 所有格 | 目的格 |
|---|---|---|
| who | whose | whom |
疑問詞として whom を使う場合、会話では普通 who を使います。
関係代名詞の whom については今回は触れません。
Whom are you planning to invite? 「あなたは誰を招待するつもりですか?」
→ Who are you planning to invite?
to whom を to who にしてもOK?
疑問詞として whom を使う場合、会話では普通 who を使いますが、to whom の whom は who に書き換えられません!
つまり、to who という形にすることは絶対にできません。
理由は簡単です。
前置詞の後に置く代名詞は目的格にしなければならないからです。
先程の例文に対する受け答えを to を使って書いてみると、以下のようになります。
A: To whom did you give the present? 「あなたはだれにプレゼントをあげたのですか?」
to who✘B: I gave it to him. 「私はそれを彼にあげました。」
to he✘
前置詞 to の後には him という目的格の代名詞が来ています。
文法のルールを破って、主格の代名詞 he を to の後に置いて to he とすることができないのと同じ理由で、主格の who を to の後ろに置いて、to who とすることはできないのです。
to whom の代わりに who は使える?
では、to whom を who にしても良いでしょうか?
答えは、「できない。」です。
who は主格なので、「誰が~?」という意味になります。
そもそも who は、受け答えの文で主語になる人物がわからないときに who を使います。
A: Who is coming tonight? 「今夜は誰が来る予定ですか?」
B: Mr. Jones is coming. 「ジョーンズ氏が来る予定です。」
受け答えの文の主語の部分( Mr. Jones )に当てはまる人物が分からないので、主格の疑問詞 who を使って尋ねていますね♪
先程の例文をもう一度見てみましょう!
A: To whom did you give the present? 「あなたは誰にプレゼントをあげたのですか?」
B: I gave it to him. 「私はそれを彼にあげました。」
「誰に~?」という意味にするためには、前置詞の to が必要です。
この文では、主語について尋ねたいのではなく、「誰にプレゼントをあげたのか?」が知りたいのでプレゼントをあげた対象を尋ねるために前置詞の to がないといけないのです。
前置詞の to の後には目的格しか置けないので、to whom という形になります。
だから、主語を尋ねる主格の who は to whom の代わりとして使えないということです。
まとめると
・who は主格なのでこの場合使えない。
・to who は前置詞+目的格のルールを破っているのでダメ。
ということですね!
意地でも whom を使いたくない場合
意味によって、to whom のように whom を使わなければいけない場面があることは分かっていただけたとは思いますが、中には「whom を使うのは苦手なので、意地でも使いたくない!」という方もいるでしょう。
恐らく関係代名詞を習ったときに多くの方が、「whom は who に書き換えられる」と教わったと思います。
それが原因かは分かりませんが、who に書き換えられない whom があるということをどうしても受け入れることができない方がいます。
先程解説したように to whom のような前置詞+whom の表現は who に書き換えられません。
ですが、whom に付いている前置詞を文末に移動させれば who に変えても良いです。
例文で確認してみましょう!
To whom did you give the present? 「あなたは誰にプレゼントをあげたのですか?」
→ Whom did you give the present to?
→ Who did you give the present to?
ただし、文末に移動させた前置詞は絶対に必要です。
to がないと、もとの主格の意味「誰が~?」になってしまうので注意です!
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まとめ
いかがだったでしょうか?
to whom は「誰に~?」という意味で、who に書き換える事はできません。
ただし、前置詞 to を文末に移動させれば who を使うことができます。
どちらも使いこなせるのが理想ですが、whom を使うのを避けたい場合は文末に前置詞を移動させて who を使いましょう。
