第5文型( S V O C )と他の文型との共通点
第5文型( S V O C )は「Sが(は)O=Cの状態にVする」と訳す文型です。
特徴は、第5文型( S V O )は他動詞を使う文型であるということです。
5文型の一覧を確認してみましょう。
第1文型:S V「Sが(は)Vする」
第2文型:S V C「S=C SはCの状態(にVする)」
第3文型:S V O「Sが(は)OをVする」
第4文型:S V O1 O2「Sが(は)O1にO2をVする」
第5文型:S V O C「Sが(は)O=Cの状態にVする」
自動詞を使う第1文型と第2文型以外は他動詞を使う文型なので、第3文型、第4文型、第5文型は他動詞を使う文型ですね。
自動詞と他動詞については、こちらの記事を参照してください。
それでは、詳しく見ていきましょう!
第5文型( S V O C )
第5文型は、文の要素( S V O C )の全てを使う文型です。
S V O C 「Sが(は)O=Cの状態にVする」と訳します。
以下のような英文が第5文型です。
第5文型:S V O C 「Sが(は)O=Cの状態にVする」
[S Catherine] V made [O me] [C angry]. 「キャサリンは私を怒らせた。」
[S We] V call [O him] [C Bill]. 「私たちは彼をビルと呼んでいます。」
[S I] V found [O the book] [C difficult]. 「私はその本が難しいと分かった。」
文の要素( S V O C )や5文型については、こちらの記事を参照してください。
記号の付け方については、こちらの記事を参照してください。
第5文型の大きな特徴は、述語動詞( V )の後に続く目的語( O )と補語( C )がイコール( = )の関係になることです。
この特徴を抑えれば、第4文型( S V O1 O2 )と混同してしまうことはなくなると思います。
それでは、次の項で第5文型と第4文型の見分け方を見ていきましょう!
第5文型と第4文型の見分け方
第5文型と第4文型は使われる文の要素の数が共に4つなので、見分けるが難しいと感じる人がいます。
5文型と文の要素( S V O C )についての記事を読んで頂ければ、第5文型と第4文型を区別するための知識は十分に身につくと思いますが、改めて解説していきます。
第5文型と第4文型を見分けられるようになるには、まず目的語( O )と補語( C )の違いを理解しておく必要があります。
目的語( O )と補語( C )の違いを理解するには、品詞の特徴と関係性の2つのルールを押さえておく必要があります。
ルール
1.品詞の特徴
・目的語( O )になれる品詞は名詞(代名詞)。
・補語( C )になれる品詞は、形容詞と名詞(代名詞)。
・4つ目の文の要素が形容詞の場合は、C 。
・名詞は O にも C にもなる可能性がある。
2.関係性
・文の要素が3つの場合は、3つ目の文の要素がS とイコール( = )の関係になれば C 。
・文の要素が4つの場合は、4つ目の文の要素が、O とイコール( = )の関係になれば C 。
ではまず、品詞の特徴について見ていきましょう。
[S The news] V made [O me] [C happy]. 「そのニュースは私を幸せにした。」
happy は形容詞で、4つ目の文の要素なのでC になり、この文の文型は第5文型だと確定させることができます。
文型が確定すると、それぞれの文型の訳し方の型にはめて訳せばよいので、その英文の読み方が分かります。
今回の文は第5文型なので、「Sが(は)O=Cの状態にVする」と訳します。
この、「正しい読み方が分かる」という点が、文型の素晴らしい点ですね!
では、4つ目の文の要素が名詞(代名詞)の場合はどうでしょう?
その場合は、O との関係性を確認すれば分かります。
以下の例文を見てみましょう。
[S I] V named [O my dog] [? Bane].
Bane は名詞なので、品詞的には O にも C にもなれます。
この文は文の要素が4つあるので、「文の要素が4つの場合は、4つ目の文の要素が、O とイコール( = )の関係になれば C 。」というルールを使って、O との関係性が イコール( = )になるかどうか確認します。
確認の方法は簡単です。
O と C の間に be動詞を入れて、文として意味が成立するかどうかを確認します。
この時、O が目的格の代名詞になっている場合は分かりやすいように主格に変えて確認します。
[S (O) My dog] (V is) [C Bane]. 「私の犬はベインです。」
意味が成立する文になり、my dog = Bane の関係性になっているので、Bane は C です。
[S I] V named [O my dog] [C Bane]. 「私は私の犬をベインと名付けました。」
be動詞を使う確かめ方は、C が形容詞の場合でも成り立ちます。
「4つ目の文の要素の意味は分かるけど品詞が分からない」という場合に役立ちますね!
先ほどの例文で確かめてみましょう。
[S The news] V made [O me] [C happy].
[S I (me)] V am [C happy]. 「私は幸せです。」
意味が成立する文になり、I (me) = happy の関係性になっているので、happy は C です。
第4文型の文で同じことをすると、3つ目の文の要素と4つ目の文の要素はイコール( = )の関係性にならず、be動詞を入れても意味が成立する文にはならないことが分かります。
以下の例文で確認してみましょう。
[S My mother] V made [O me] [? coffee].
coffee は名詞なので、品詞的には O にも C にもなれます。
me と coffee の間に適切なbe動詞を入れてみて、O との関係性が イコール( = )になるかどうか確認します。
me は目的格の形なので、確認しやすいように主格の I に変えます。
I (me) am coffee. 「私はコーヒーです。」???
意味不明な文になってしまい me = coffee が成立していないので、coffee は C ではなく O です。
従って、文型は第4文型になります。
[S My mother] V made [O1 me] [O2 coffee]. 「私の母が私にコーヒーを淹れてくれました。」
第5文型か第4文型か迷ったときは、以下の2つのポイントに気を付けてみてください。
①4つ目の文の要素の品詞を確認する。形容詞なら C なので第5文型。名詞(代名詞)なら②を使って確認。
②3つ目の文の要素( O )と4つ目の文の要素の間にbe動詞を入れて、O との関係性が イコール( = )になるかどうか確認。意味が成立する文なら C で第5文型。そうではないなら O で第4文型。
第5文型で使われやすい動詞
第5文型の動詞は、他の文型で使われるときと比べると意味が変化するものが多いです。
その中でも、make は第5文型で使われると「O を C にする」という意味になります。
「~を作る」という元の意味からは想像できない意味になっていますね!
このように、第5文型でよく使われる動詞の意味は元の意味からは想像できないものもあるので、意味を暗記しておくことをお勧めします。
第5文型( S V O C )でよく使われる動詞
make O C 「O を C にする」、call O C 「O をC と呼ぶ」、name O C 「O を C と名付ける」、leave O C 「O を C のままにする」、keep O C 「O を C に保つ」、paint O C 「O を C に塗る」、find O C 「O が C だとわかる」、think O C 「O が C だと思う」、believe O C 「O が C だと信じる」など
まとめ
今回は、第5文型について解説しました。
O と C を見分けるには慣れが必要ですが、見分けられないと正しく例文を理解することは難しくなってしまうので、早めにマスターしておきましょう!
また、第5文型で使われる動詞は意味が元の意味と違うものがあるので、よく出るものについては暗記しておくと毎回辞書を引く手間が省けるので効率が良いですね!
覚えることは多いですが頑張りましょう!