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【英文法】S V 動名詞 or 不定詞

目次

動詞の目的語になる動名詞と不定詞

動名詞と不定詞(名詞的用法)は他動詞の目的語として使う事ができ、どちらを使うのかは動詞によって違います。

また、動詞によっては動名詞と不定詞両方を目的語に取る事ができるものもあります。

例えば動詞の want は準動詞を目的語に取る場合、不定詞しか使えません。

want to + 動詞の原形 ⭕️

want ~ing ✘

I want to go to the library this weekend. 「私は今週末図書館に行きたい。」

逆に、動詞の enjoy は準動詞を目的語に取る場合、動名詞しか使えません。

enjoy ~ing ⭕️

enjoy to + 動詞の原形 ✘

I enjoy fishing with my friends. 「私は友達と魚釣りをするのを楽しみます。」

ではなぜ、want は不定詞、enjoy は動名詞しか使えないのでしょう?

その秘密は動名詞、不定詞それぞれが持つ「時のニュアンス」にあります。

動名詞、不定詞それぞれが持つ時のニュアンスについて、次の項で確認して行きましょう!

動名詞、不定詞が持つ「時のニュアンス」

英語を勉強していると「ニュアンス」という言葉をよく聞くと思います。

よくニュアンス=意味だと思っている人がいますが、語学における「ニュアンス」とは、料理の隠し味のようなものです。

何かをそれとなく匂わせたり醸し出したりするものが、「ニュアンス」です。

それを踏まえたうえで、動名詞、不定詞それぞれが持つ「時のニュアンス」について見ていきましょう!

他動詞の目的語となる不定詞(名詞的用法)には、これからすることというニュアンスを持っています。

不定詞に使われる前置詞の to にはこれから向かう方向を示す矢印(→)のイメージがあるので、「これからすること」というニュアンスになります。

動名詞には、習慣すでにやったことがあることというニュアンスがあります。

つまり、want は「(これからすること)をしたい」enjoy は「(すでにやったことがあること)を楽しむ(楽しいと感じるのは何かをした後だから)」というニュアンスになり不定詞と動名詞それぞれが持つ「時のニュアンス」とマッチする動詞の目的語になっています。

図にまとめると以下のようになります。

不定詞は未来形、動名詞は過去形と勘違いしてしまう人がよくいますが、あくまでもニュアンスです。
未来形、過去形のような時制とは違うので、例えば「過去形の文でしか動名詞は使えない。」や「動名詞が使われている文は過去形になる。」ということではありません。

不定詞は、「これからすること」というニュアンスと相性の良い動詞と結びつきやすく、動名詞は「習慣」と「すでにやったことがあること」というニュアンスと相性の良い動詞と結びつきやすいということです。

それぞれのニュアンスの違いから、動詞によって以下の4パターンの使い方になります。
・動名詞のみ
・不定詞のみ
・動名詞、不定詞両方を目的語にできる
・動名詞、不定詞両方を目的語にできるがどちらを使うかによって意味が異なる

want to + 動詞の原形、enjoy ~ing のように、動詞ごとに不定詞を目的語に取るのか動名詞を目的語に取るのかを暗記するのが基本ですが、それぞれの「時のニュアンス」を覚えていれば「これから~する」という意味がしっくり来るなら不定詞、「やったことがあることを~する」という意味がしっくり来るなら動名詞のように判断することができます。(中には日本語の意味で判断するのが難しいものもあります。)

それでは、次の項からそれぞれのパターンを確認していきましょう!
まとめて覚えると良いものや、日本語の意味で考えるとややこしいものは表の下にまとめて解説してあります。
暗記する際の参考にしてみてください♪

S V 動名詞 (動名詞のみを目的語に取る動詞)

動名詞を目的語にとる他動詞(不定詞を目的語にとることはできない。)

(習慣、したことがあることを)~する

スクロールできます
動名詞を目的語にとる他動詞意味
admit認める
avoid避ける
considerよく考える
deny否定する
enjoy楽しむ
escape避ける、免れる
finish終える
imagine想像する
mind気にする、嫌がる
missしそこなう
practice練習する
quitやめる
stopやめる
suggest提案する
give upあきらめる
put off延期する

まとめて覚える良い単語

やめる系:stop, finish, give up などは「今までしていたこと(習慣、カコ)をやめる」という意味になるので動名詞を目的語にとります。

I stopped smoking. 「私は喫煙をやめた。」

smoking は前から続けてきた習慣で、それを stop 「やめる」ということなので、動名詞が適切になります。

日本語の意味で考えるとややこしい単語

避ける系:avoid, escape などは「すでに発生しているモノを避ける、過去にやったことがある行動、予測した状況などを避ける」という意味になるので動名詞を目的語にとります。

I avoided being punched by my girlfriend. 「私は彼女にパンチされるのを避けた。」

「避ける」というアクションは避けなければいけないモノが発生した後にします。
つまり、
① パンチが繰り出される。
② 避けよう!
という順番になるので動名詞を目的語に取るのです。
avoid to ~ にしてしまうとパンチされる前から避けようとしてビビっている人みたいになってしまいますね💦

想像、思考系:consider, mind, imagine 「頭の中で想像やシュミレーションした後で~する。」という意味になるので動名詞を目的語にとります。
日本語ベースで考えると特に mind ~ing などは一番納得がいかないのではないかと思います💦
以下の例文を見てみましょう。

Would you mind lending me your pen? 「ペンを貸してくれませんか?」

動名詞は「(習慣、したことがあることを)~するというニュアンスがあると教えた後に、このような文について、「これからペンを借りることを気にしないか?という意味だから本来は mind to ~ ではないのか?」という質問を受けることがよくあります。
しかし、ネイティブは、「私がペンを貸してとお願いしたとしたらこの人は気にするかな/嫌がるかな?」という感覚で mind を使っているのです。
つまり、目的語部分の lending me your pen 「私にあなたのペンを貸すこと」を頭の中でシュミレーションした後で、「気にするかな/嫌がるかな?」という意味で使っているので動名詞を目的語に取るのです。
同様に、consider は「~した場合のことを考える」、imagine は「~した(場合の)ことを想像する」などのように動名詞を目的語にとるのが適切になります。

S V 不定詞 (不定詞のみを目的語に取る動詞)

不定詞を目的語にとる他動詞(動名詞を目的語にとることはできない。)

(これからすることを)~する

スクロールできます
不定詞を目的語にとる他動詞意味
careしたいと思う
decide決心する
desire強く望む
expectするつもりである
hopeしたいと思う、望む
manageどうにか~する
meanするつもりである
offerしようと申し出る
pretendふりをする
promise約束する
refuse拒む
want したいと思う
wishしたいと思う、望む

まとめて覚えると良い単語

思う、望む系:care, desire, hope, want, wish 「これからすることについて思う、これから~することを望む」という意味になるので不定詞を目的語にとります。

I want to see the movie. 「私はその映画を観たい。」

「これから映画を観るという行為をしたい」という意味なので、不定詞を目的語に取ります。
すでに一本映画を見た後で「(また)(同じ/別の)映画を観たい。」ということであっても「映画を観る」という行為自体はこれから起こることなので変わらず不定詞を目的語に取ります。

I want to see the same movie again. 「私は同じ映画をもう一度観たい。」

I want to see another movie. 「私はもう一本映画を観たい。」

S V 動名詞 or 不定詞

目的語が動名詞にも不定詞にもなる他動詞(意味にあまり違いはない)

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目的語が動名詞にも不定詞にもなる他動詞意味
begin始める
ceaseやめる
continue続ける
hate嫌う
intendするつもりである
like好む
love大好きである
start始める

まとめて覚えると良い単語

始める系:begin, start

Sue started crying/to cry when she heard the news. 「スーはその知らせを聞いたとき泣きだした。」

好き、嫌い系:like, love, hate

Tracy loves singing/ to sing old folk songs. 「トレーシーは昔のフォークソングを歌うのが好きだ。」

S V 動名詞 or 不定詞(どちらを使うかによって意味が異なる)

目的語が動名詞か不定詞かで意味が異なる他動詞

動名詞:すでに起こった事柄を~する

不定詞:これからすることを~する

forget ~ing「~したことを忘れる」

forget to do「~するのを忘れる」

I’ll never forget meeting her. 「彼女に会ったことは消して忘れないだろう。」

Don’t forget to meet her. 「彼女に会うのを忘れないでください。」

remember ~ing「~したことを覚えている」

remember to do「~するのを覚えている、忘れずに~する」

I remember seeing her somewhere before. 「私は彼女に以前どこかで会ったことを覚えている。」

Remember to see her in the park tomorrow. 「明日、彼女と公園で会うことを忘れないでください。」

regret ~ing 「~したことを後悔する」

regret to do 「残念ながら~しなければならない」(これから~することを申し訳なく思う)

I regret rejecting your offer. 「私はあなたの申し出を断ったことを後悔しています。」

I regret to say that we must reject your offer. 「残念ながらあなたの申し出をお断りしなければなりません。」

try ~ing「試しに~する」(実際にやってみた)

try to do「~しようとする」(やろうとしたけどできなかった、未遂)

He tried lifting the rock and found it was not very heavy. 「彼はその岩を持ち上げてみて、そんなに重くないことが分かった。」

He tried to lift the rock, but he couldn’t. 「彼はその岩を持ち上げてみようとしたが、できなかった。」

動名詞と不定詞の使い分けに注意するべき表現

stop ~ing「~することをやめる」

stop to do「~するために立ち止まる」(不定詞の副詞的用法)

I stopped smoking. 「私は喫煙をやめた。」

I stopped to smoke. 「私はタバコを吸うために立ち止まった。」

be anxious about ~ing「~することを心配している、不安に思っている」

be anxious to do 「~することを切望している」

I am anxious about traveling alone. 「私は一人で旅行することを不安に思っている。」

I’m very anxious to travel alone. 「私は一人で旅行に行きたい。」

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まとめ

今回は動詞の目的語になる動名詞と不定詞について解説しました。

英会話をするためには必須の知識になるので、スムーズに表現が出てくるようになるまで例文を音読するなどして暗記をすることをおすすめします!

迷ったときにはそれぞれの「時のニュアンス」をもとにどちらを目的語にとるのが正しいのかを判断するようにしましょう!

不定詞はこれからすること、動名詞には習慣すでにやったことがあることというニュアンスでしたね!

覚えることは多いですが頑張っていきましょう!


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この記事を書いた人

2024年からブログを運営。

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