不定詞の副詞的用法
不定詞は準動詞の仲間で、大きく分けて名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法の3種類の用法があります。
ちなみになぜ不定詞という名前なのかと言うと、不定詞は文中に入らないと名詞、形容詞、副詞の内どの使い方になるか確定しないからです。
つまり、文中に入らないと品詞が定まらないので、不定詞と呼ばれます。
不定詞はどの用法でも共通で、to + 動詞の原形の形を使います。
今回は、副詞的用法について解説していきます。
不定詞の副詞的用法は、動詞を副詞扱いで使うことができます。
副詞扱いなので、名詞以外の語句や文を修飾する使い方をします。
特に動詞や形容詞を修飾する使い方が多いです。
不定詞の副詞的用法には、以下のように6種類も使い方があります。
①目的「~するために」
②結果「~した結果…する」
③感情の原因「~して」
④判断の根拠「~するとは、~するなんて」
⑤形容詞の限定「~するのに(が)形容詞だ」
⑥独立不定詞(慣用表現):文を修飾
今回は、①の目的を表す用法について解説していきます。
不定詞の副詞的用法 目的
目的を表す用法は、「~するために」という意味で不定詞の副詞的用法の中で最もよく使う用法です。
述語動詞を修飾し、述語動詞が表す行動の目的を表します。
例文を見てみましょう。
① 目的「~するために」
[S I] V went (M to the library) (M to return the book). 「私は本を返却するために図書館に行きました。」
to return the book 「本を返却するために」という部分が、I went to the library. 「図書館に行った。」という行動の目的を表しています。
副詞的用法は6種類もあり、どれも共通して基本の不定詞の形である to + 動詞の原形の形を使います。
このように共通の形で複数の意味を持つ文法事項は、意味を見分けるのが大変ですよね💦
そこで役に立つのが、「*目的を表す用法は、疑問詞の why の答えになる。」という特徴です。
*副詞的用法の他の意味も why の答えになるものがありますが、それに加えて語順や特定の品詞のあとに来るなどのより分かりやすい特徴があります。副詞的用法の他の使い方の特徴や見分け方についてはまとめにあるそれぞれの記事で確認してみてください。
以下の会話文で確認してみましょう。
A: I went to the library today. 「私は今日図書館に行きました。」
B: Why did you go to the library? 「なぜ図書館に行ったんですか?」
A: (I went to the library) To return the book. 「本を返却するためです。」
to return the book が、理由を尋ねる why の答えになっていますね!
in order to + 動詞の原形 / so as to + 動詞の原形
目的を表す用法には他の用法と区別するための目印として in order や so as を加えることで、
in order to + 動詞の原形、so as to + 動詞の原形という形で使うことができます。
これによって、他の用法ではなく目的「~するために」であるということを強調することができます。
先程の例文に in order 、so as をそれぞれ加えてみると以下のようになります。
[S I] V went (M to the library) (M in order to return the book). 「私は本を返却するために図書館に行きました。」
[S I] V went (M to the library) (M so as to return the book). 「私は本を返却するために図書館に行きました。」
in order / so as を加えても特に意味は変わりません。
ですが、in order to + 動詞の原形 / so as to + 動詞の原形 の形になっていれば、目的を表す不定詞の副詞的用法であることが確定します。
副詞的用法の他の意味ではなく、目的を表しているということがはっきりするので意味が伝わりやすくなりますね!
「~しないために、~しないように」などの否定の意味を表したいときは、以下のように *to の直前に 否定語を付けます。
*不定詞はどの用法であっても否定語を付ける場合は基本的に to の直前に付けます。さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ!
in order not to + 動詞の原形 / so as not to + 動詞の原形:「~しないために、~しないように」
「~しないために、~しないように」のような目的を表す用法の否定形では、 in order not to 不定詞 / so as not to 不定詞 のように必ず in order / so as を付けます。
not to 不定詞だけでは目的の意味を表すことができません。
[S I] V got up (M early) (M in order not to be late again). 「私はまた遅刻をしないように早起きした。」
[S I] V left (M home) (M early) (M so as not to miss the flight). 「私は飛行機に乗り遅れないように家を早く出ました。」
「~するために」(肯定)と「~しないために、~しないように」(否定)のそれぞれの形をまとめると以下のようになります。
目的を表す用法
・「~するために」(肯定)
to + 動詞の原形 / in order to + 動詞の原形 / so as to + 動詞の原形
・「~しないために、~しないように」(否定)
in order not to + 動詞の原形 / so as not to + 動詞の原形
not to 不定詞だけでは「~しないために、~しないように」の意味は表せないので注意しましょう!
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まとめ
今回は、不定詞の副詞的用法の目的について解説しました。
副詞的用法は全部で6種類の使い方があり、見分けるのが他の用法よりも大変です💦
目的を表す用法はその中でも一番良く使う形なので、副詞的用法の他の使い方と区別できるようにしておきましょう!
副詞的用法の目的以外の使い方については、以下のそれぞれの記事で確認してみてください!
①目的「~するために」(今回の記事)
②結果「~した結果…する」
③感情の原因「~して」
④判断の根拠「~するとは、~するなんて」
⑤形容詞の限定「~するのに(が)形容詞だ」
⑥独立不定詞(慣用表現):文を修飾
覚えることは多いですが、頑張っていきましょう!